62日目

—現在の遺跡外の電波塔

ショコラγ:「話をした上でまた返してしまうのは、効率が悪いと思いました」
バルドゥイノ:「そうか?」
ショコラγ:「このまま自宅に帰るなどの選択肢もあります。そうなると再度会うのは難しくなります」
バルドゥイノ:「……そりゃ、ねぇな」
ショコラγ:「選択肢はあります」
バルドゥイノ:「ああ、そうじゃねー。選択肢はあんだけどよ。奴ぁそりゃ選ばんだろうよ」
ショコラγ:「そうでしょうか」

バルドゥイノ:「育ちがいいから、必ず1度はここへ戻ってくる。イエスにしろノーにしろ、返事をしにくるだろうな」
ショコラγ:「それは楽観論だと判断します」
バルドゥイノ:「だろうかね。……仮に逃げたとしても、それはそれで面白いから問題ねぇし」
ショコラγ:「面白いんですか?」
バルドゥイノ:「あー。お前にゃわからんと思うが、追う立場ってのは面白くて気持ちいいもんだぜ?」
ショコラγ:「そうなのですか。記憶しておきます」

 

 

※前回(60回時ですが)のあらすじ※
カルピスソーダ!
電波塔のコタツを片付けた!
じっちゃんからだいじなはなしを聞きはじめた!
D&C社がある星は今まともに人が住めなくなっちゃってるので、
みんなで地下に街をつくって住んでるんだって。
へー。

 

 

☆☆☆☆☆Starry Night(2)—–61回時の遺跡外、D&C社電波塔のログ

A:で、それのどこがだいじなはなしなの?
B:最初から話せっつぅから、大事な話にたどりつくまでに時間かかってんだよ。
A:あ、そうか。
B:まだ前置きだ。大事になってきたら『ここからが大事』って言ったほうがいいか?
A:言ってください。それまではなんとなく聞きます
B:なんとなく、かよ。

B:まぁいい。とにかく、今うちの会社では、荒れた天気を直そうとしていろいろな活動をしている。
A:て、天気ってなおったりするものなんだ?!
B:それ以前に壊れた天気を知らんだろ、お前。
A:たまにすんごい低気圧でドザザーでビューーーーー!ってのは覚えてるけど、そういうのだよね?
B:低気圧が判るか、話が早い。今の会社の外の天気は、巨大な高気圧と巨大な低気圧が、短時間で交互にやってくるような状態でな。
A:へー。毎日おおあらし?
B:だな。
A:それはたしかに、家を建ててもすぐこわれちゃいそう。

A:で、どうやって天気をなおすの?
B:あー。いろいろやってるんだが。

B:たとえば、でっかい空気清浄機で外の空気の成分を変えたりとか。
A:うわ。無理そー。
B:だろ?実際ありゃ無理だったっぽいしな。やるんなら、全世界で協力してもっとたくさんの清浄機を設置しないと無理。
A:みんなで協力しないの?
B:本来は協力すべきだとは思う。そもそも星の生き物が全滅するかどうかがかかってるってのにな。
A:そんなオオゴトだったの?!ええええ!!!
B:なかなかうまく行かないもんなんだよな。大人の事情ってやつで。
A:おとなって、たまに、頭悪いなーとおもうこともある。

B:そうだな。

B:で、そろそろ大事な話が近づいている。
A:おおっ。え?近づいている?
B:本題ではないが、まぁ、本題の前振りかな。
A:まえフリながいなぁ。
B:まぁ、とにかく聞け。
A:はーい。
B:天気を直すための手段の1つとして、地上の緑化、ってのがある。
A:りょくか。木を植えたりするやつだよね?
B:うむ。
A:そんなんで天気なおるの?
B:今は雨が降って、それが地上に溜まりっぱなしになったところをまた協力な太陽で照らされて水が蒸発して、というサイクルがすごい早さで回っているわけだが、そこに木が植えられるだけで水循環のスピードが落ちるだろうと期待されるわけだ。
A:う? うーん?
B:一から説明するか。

B:雨が降るよな?
A:うん。
B:木があると、根っこあたりに溜まった枯葉が水を吸うよな?
A:うん。
B:木に葉っぱがあると影ができるから、地面に直に日光が当たらないよな?
A:うん。
B:直に日光が当たらないと、枯葉が吸った水がなかなか蒸発しなくなるよな?
A:うん。
B:水が蒸発しないと、新しくできる雲が減るよな?
A:そうなの?
B:ああ、そこが判らなかったのか。そういうもんなんだよ。地面の水が日光に照らされて蒸発したやつが、どんどん高い空にのぼると、雲になるんだ。

A:……ああ!だから10さんは雷雲呼べるのか!!
B:あ?
A:光の宝玉をもってるから水分が蒸発して雷雲になるんだね!!

 

B:待て。それは順番がちが……いや、このさいそういうことでもいいか。
A:い、いいの?
B:今の話とあまり関係ないからいい。
A:えー?なんかちがうんなら訂正してほしいー。
B:後で直接本人…いや、本虫に聞いてくれ。俺は雷雲呼んだことないから、正確なところは知らんし。
A:むー。わかった。

A:とにかく、木を植えると雲ができにくくなるんだね?
C:バルド、ちょっと来てください。
B:ん?なんだ?
A:む?

 

C:後で10さんに聞いてください、ということは今日も仲間の所に帰ってもらうんですか?
B:そのつもりだが。
C:そうですか。このまま研究所へ連れ帰るのかと思っていました。
B:強攻策も悪くないがなぁ。眠いし、薬切らしてるしで荒事やる気出ねーし。
C:そんな理由ですか。
B:今日は穏便に。
C:わかりました。
B:ついでにロングエスプレッソおかわり。
C:わかりました。

 

B:というわけで、と。木を植えると雲が出来にくくなるから、雨の降る量も落ち着く。
A:それはわかった。
B:木が光合成すれば徐々に酸素量が増えて二酸化炭素量が減る。他にもいろいろあるが、ともあれ木を植えるということはいろいろな意味で環境がよくなるだろうと言われている。だがしかし。
A:だがしかし?

B:こっから大事な話だ。
A:むむむ。

B:実は、すでに会社のある星は、今のとんでもなく荒れた環境の中で成長できるような、バケモンみたいな樹木なんてものは存在しない。
A:駄目じゃん!!!!!

B:なので、実は数年前からここの歩行雑草を連れ帰って、地表で生活できて、なおかつ増えるかどうか観察を続けているのだ。
A:はあーーーー?!

B:今のところは比較的順調で、まずは既存の樹木が生存できるまでに天候を戻すための足がかりになる、と期待されている。
A:ちょっと待ったーーーー!!!
B:何だ?
A:それ誘拐!!!
B:そうだな。
A:ぇえええええ!!!
B:雑草語を解するお前から見りゃ、立派な誘拐だろうよ。宇宙人がUFOで人間連れ去るのとなんら変わりがねーよ。
A:そのとおりだーーーー!!!
B:なお、俺もあまりこの件は好きじゃない。むしろ嫌いだ。
A:あれっ?そうなの???

A:同じ会社の中なのに、意見がちがったりするものなの?
B:俺は、既存の環境にわけのわからん外来生物を持ち込んだり、生物の遺伝子操作を機械的に行なったりすることは、基本的に嫌いだ。
A:うーん?なんか理由が、ちょっとー。ちがうー。
B:俺はもともと会社のある星の生まれじゃねえし、自分らが滅亡するのを食い止めるために他の星の生物持ち込むなんざ、神に対する冒涜としか思えんのだが。
A:あれ?
B:何だ?
A:じっちゃんて、神様とか信じてるひとなの?
B:そうだが、それが何か?
A:えええええ。意外いいいい。
B:そうか? まぁ、信仰はあるが……また話が逸れそうだから、戻しつつ、単刀直入に言おう。

 

B:本題だ。
A:は、はい?

 

B:連れて来た歩行雑草との通訳をお前に頼みたい。

 

B:と、そのプロジェクトのリーダーから要請があった。

 

 

A:ぅええええええええ?!

 

 

*〜*〜*あともうちょっとだけ、つづくっ!

参照URL:
http://blog.goo.ne.jp/ent_m/e/1cfdeb114c661d5c5af5c8c9e56abab9

62日目” に対して1件のコメントがあります。

  1. ent_m より:

    【管理人より】
    この記事はデータ移行の際に破損したため、手作業による不完全な再現でお送りしました。
    いただいたコメントは消去されました。
    ご迷惑をおかけしますがどうがご理解をよろしくお願い申し上げます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA